待ち合わせと駅

0
219

昼過ぎの駅に彼女を待っている僕のスマホに通知を知らせる音がなったのは、もう10分も前の事だった。
「今から家出るね」
君はいつも集合時間に家を出るって連絡をしてくる。
僕はいつからか、待つ事が好きになっていた。
駅にはたくさんの人がいる
会社に向かっている大人
学校に向かう大学生
買い物に出かける主婦
恋人を待っている男の子
そこにはたくさんのドラマがあって、僕はそのエキストラだった。
ボーッと誰かの物語のエキストラをしてる僕の前に君はいつも「えへへ、遅れちゃった。ごめんにー」って急に現れる。
その瞬間にさっきまで駅にある無数の物語のエキストラだった僕の物語がはじまる。
君が僕を見つけてくるから物語が始まるんだ。
だから、僕は待つのが好きなんだ。
きっと、君が僕を見つけてくるから。なんて思ってる僕は、まだ君を待っている。
恋愛
公開:18/02/11 07:15
#叙情的に

リョウスケ( 東京 )

1997

例えば、もしも、きっとが好き
全ては振り返ればの話で、
振り返った時それは時間ではなくて瞬間

声に出して読んでほしいです。


よかったらコメントお願いします

 

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容