ハチ公前を出発として、世界

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待ち合わせはいつもベタに渋谷のハチ公前だった。日曜日の昼過ぎの渋谷のハチ公前は、やっぱりたくさんの人がいた。
僕はいつも集合時間の10分前には着くようにしている。だから、その日も10分前にはハチ公前に着いていた。
人でごった返すハチ公前に既に君はいた。赤いワンピースを着た女の子が君だとすぐに分かった。僕は「大丈夫今来たとこだから」なんて面白くない第一声を彼女に言った。そしたら「私の方が早かったもん」なんて面白くもない返事を彼女はしてきた。でも、彼女の可愛さでその返事ははなまるだった。
特にどうするかなんて決めてなかった僕らは、目的もなくぶらりと歩いていた、大学生でお金なんてなかった僕らは古着屋巡りをして、たくさんの服を試着して、「ファッションショーだね」なんて言いながら遊んでいた。
帰り道は「世界旅行だね」って言いながら地名縛りで尻取りをした。僕らはお金なんて無くてもどこにだって行けたんだ
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公開:18/02/09 15:23

リョウスケ( 東京 )

1997

例えば、もしも、きっとが好き
全ては振り返ればの話で、
振り返った時それは時間ではなくて瞬間

声に出して読んでほしいです。


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