相合い傘の乱
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日直の日。僕と田中さんの名前の上に相合い傘を書かれた。そのことに喜んだのも束の間、その傘は田中さんの手によって速攻で消された。その日は一日中落ち込んで、何も手につかなかった。
次の日の日直はクラス一のイケメン、鈴原。
「女子の日直は誰だっけ?」
考えたけれど、思い出せない。おまけになぜか、書きに来る女子がいない。その日も違う意味で何も手につかないでいると、昼休み、幼馴染みのまなみがこっそり耳打ちしてきた。
「書かなくたってわかるでしょ。こんなことで怪我するなんてごめんよ」
言いながら指差された方を見れば、やっぱり書かれている相合い傘。が、その形がおかしかった。傘の三角のところが逆になっているのだ。まるで強風に煽られた傘のようだ。
「ああ……」
理由はすぐにわかった。傘の下でおそらく(まなみ以外の)クラス中の女子の名が大乱闘を繰り広げていたのだ。
次の日の日直はクラス一のイケメン、鈴原。
「女子の日直は誰だっけ?」
考えたけれど、思い出せない。おまけになぜか、書きに来る女子がいない。その日も違う意味で何も手につかないでいると、昼休み、幼馴染みのまなみがこっそり耳打ちしてきた。
「書かなくたってわかるでしょ。こんなことで怪我するなんてごめんよ」
言いながら指差された方を見れば、やっぱり書かれている相合い傘。が、その形がおかしかった。傘の三角のところが逆になっているのだ。まるで強風に煽られた傘のようだ。
「ああ……」
理由はすぐにわかった。傘の下でおそらく(まなみ以外の)クラス中の女子の名が大乱闘を繰り広げていたのだ。
公開:25/09/16 21:10
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