名誉な祝宴

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ある日、招待状が届いた。差出人は文化功労者の会とある。我が国の芸術、文化の発展に顕著な貢献をした方々を祝して宴を開催するため出席して欲しいとのこと。俺は売れない芸人で、しかも政治家や政府を茶化すネタを得意にしている。何かの間違いだろと独り突っ込んだ。先輩に訊ねると肩を叩かれ、おめでとうと言われた。俺は優越感に浸り、出席することにした。
スーツに身を包み、会場に赴くとその絢爛さに度肝を抜かれた。広大な日本庭園には桜が満開で、政治家と著名人達が談笑していた。俺は憧れの美人女優からグラス入りのシャンパンを受け取り、舞い上がってイッキ飲みした。その途端に意識を失った。
目が覚めると、俺は暗闇の中で宙吊りになっていた。崖の上では政治家や著名人達が俺を見て笑っている。
足元の奈落の底には巨大なナマズが蠢き、その度に地震が起きた。
そうか、俺は巨大地震を防ぐ生贄だったのだ。気づいた瞬間に縄が切られた。
ホラー
公開:19/11/17 11:00
更新:19/11/17 10:44
祝賀会 政府 政治家 著名人 芸能人 税金

蟲乃森みどり( 太陽から三個目の石 )



空想と妄想が趣味です。
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