『狐払い』

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「ソレデハ、これにて本日のミサは終了デス。この安息の日が皆さんにとってスバラシイ日になることを祈ります」
「エジーニョ神父様」
「オヤ、作次郎サン、いつもミサに使う麺麭(パン)を納めてイタダキ、感謝します。ワインと違って麺麭はドウしてもこちらで用意しなくてはなりませんので」
「いえ、俺も料理人としての修行になりますし」
「サスガ、長崎イチの料亭を任せられるだけのことはアリマスね」
「ところで、神父様、ちょっと聞いていただきたいことが」
「ナンでしょう?」
「うちの娘のことなんですが、最近夜にこっそり行燈の油を舐めてるみたいで。どうも狐に憑かれているんじゃないかと思って、今日連れてきたんです。ミサで主の御力に触れれば追い出せるかと」
「ウーム、狐デスか。効果はないでしょうネ。デビルは心の弱い人間に憑きマスが、狐はダレカレ構わずですからネ」
「見境なし(ミサ甲斐なし)ですか……」
その他
公開:19/06/03 16:33
スクー 高級料亭の ビューティフルサンデー

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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