聖鈍器カットナル

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「勇者様、素晴らしいご活躍!」
ハッと我に返る。目の前にはぐちゃぐちゃに潰れた何かの動物の死骸。
振り返ると拍手している男。
街の大通りで俺は、死体に馬乗りになって鈍器のような物を握っている。
周りには人々の群れ。皆、恐怖の眼差しを俺を見ている。
「勇者様、お見事です!」
「あんた誰?ここどこだ?」
「私は僧侶キョウシン、あなたの僕です」
「何も思い出せない」
「勇者様の武器、聖鈍器カットナルの影響です。魔王と魔族を倒せる唯一の武器です」
「…カッとなった後、頭が真っ白になって」
「そうです。聖鈍器は持ち主の記憶を失う代わりに強大な力をもらたします」
「え、毎回?」
「毎回です」

気がつくとぐちゃぐちゃに頭が砕けた、巨大な…化け物?の死体が目の前にあった。
パチパチ、という音に目を向けると、瀕死の男が転がっている。
「よ、よくぞ魔お…」
何か言いかけて、その男は息を引き取った。
だ、誰?
ファンタジー
公開:19/07/12 03:22
更新:19/07/12 15:20

大海原 天空( 東京 )

田丸先生のショートショートの手法のおかげで、長年溜め込んだ「小説書きたい熱」が発散できるようになりました!
ご感想・ご意見をお待ちしています、よろしくお願いします^^

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