琥珀色の夕日
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夕焼けの名所だという港町に来た。
砂浜に座り、缶ビールを開ける。潮風に吹かれながら、香ばしい琥珀色の液体をぐびり。
ぷはあ、と息をついたとき、目の前を茶色い猫が横切った。見ていると波打ち際で立ち止まり、海水をちびりと舐める。
すると驚いたことに、潮がみるみる引いてしまった。困った、これでは完璧な夕焼けが見られない。しかしどうしようもないので、とりあえず手に持ったビールを飲む。
ぐびぐび、ぐびぐび。ちびちび、ちびちび。
私がビールを、猫が海を飲み干していく。やがて猫は戻ってきて、私の隣で丸くなった。
なんなんだ、この猫は。そもそも塩水は体に良くないだろうに。そのたぷたぷとしたお腹を撫でていたら、いつの間にかうとうとしてしまった。
ハッと気がつけば、琥珀色の夕焼けが広がっていた。
猫はいない。海はなみなみに満ちている。
さっきの猫のように丸い夕日を眺めながら、最後のひと口をぐびっと飲み干した。
砂浜に座り、缶ビールを開ける。潮風に吹かれながら、香ばしい琥珀色の液体をぐびり。
ぷはあ、と息をついたとき、目の前を茶色い猫が横切った。見ていると波打ち際で立ち止まり、海水をちびりと舐める。
すると驚いたことに、潮がみるみる引いてしまった。困った、これでは完璧な夕焼けが見られない。しかしどうしようもないので、とりあえず手に持ったビールを飲む。
ぐびぐび、ぐびぐび。ちびちび、ちびちび。
私がビールを、猫が海を飲み干していく。やがて猫は戻ってきて、私の隣で丸くなった。
なんなんだ、この猫は。そもそも塩水は体に良くないだろうに。そのたぷたぷとしたお腹を撫でていたら、いつの間にかうとうとしてしまった。
ハッと気がつけば、琥珀色の夕焼けが広がっていた。
猫はいない。海はなみなみに満ちている。
さっきの猫のように丸い夕日を眺めながら、最後のひと口をぐびっと飲み干した。
ファンタジー
公開:25/11/06 21:19
クラフトビールコンテスト③
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