おいしい話

アニオタの俺はショックを受けた。何故、俺の好きなキャラのぬいが発売されない！
そのキャラはメインではないものの、日常パートには必要不可欠なキャラだろう！？
悔しさに奥歯を噛みしめる。そうだ…ないなら、自分で作ってしまえばいい！
俺は好きなキャラのぬいを自作した。何度も試行錯誤をした。だから俺の部屋には好きなキャラのぬいで溢れかえっている。
その一つ一つに味があり、一つとして失敗作なんてなかった。
そうしてぬいが完成すると、外で写真が撮りたくなってくる。
初めての聖地巡礼。ぬいを連れ、旅行に出発する。
これまたメインでない場所で写真を撮っていると、女性に声をかけられた。それは俺の好きなキャラの中の人だった。
その人は俺の作ったぬいを見て感動してくれた。
嬉しかった。こんなに喜んでもらえるとは思わなかった。
それがきっかけで彼女とお付き合いを始めた。
どうやらぬいに赤い糸が使われていたようだ。