深夜
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「マケドニアまで」
「はい?」
「人類の叡智を観るんだ。Sのくだらん話を聞くのとはわけが違う」
「はあ……」
「しかしSの野郎はどうしようもないやつだ。論理的、建設的にを御旗に、まるで哲学者気取り」
「あの……」
「もともとそういう畑出身の私だ。それを若さとして受け止めることもできるが、限度というものがある。どうしてああ、人間の機微というものがわからないかね」
「お客さん?」
「嘆かわしいよ。まったく」
「もう、メーター倒しますね」
運転手の一言で、男の酔いは少し醒めたようだった。
「はい?」
「人類の叡智を観るんだ。Sのくだらん話を聞くのとはわけが違う」
「はあ……」
「しかしSの野郎はどうしようもないやつだ。論理的、建設的にを御旗に、まるで哲学者気取り」
「あの……」
「もともとそういう畑出身の私だ。それを若さとして受け止めることもできるが、限度というものがある。どうしてああ、人間の機微というものがわからないかね」
「お客さん?」
「嘆かわしいよ。まったく」
「もう、メーター倒しますね」
運転手の一言で、男の酔いは少し醒めたようだった。
その他
公開:25/10/14 04:15
なまけ癖を克服するために、毎日物語を投稿しています。読んでいただけたら幸いです。
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