嫌われたくないな

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ずっと遠くから聞こえるその声が、
いつの間にかもっと遠くに行ってしまう。
初めて会った時は信じられないぐらい話があって、昨日や一昨日までに遡ってみると、もうそこには、当たり前に君がいるようになっていた。
それくらい、仲が良かった。
何があったわけじゃない。
例えばツノが生えてきたとか、頭が爆発したとか、急激に皮膚が油を浴びたような状態になって、嫌われてしまったわけじゃない。
そうじゃなくて、慣れていけば慣れていくほど、信頼ってやつなのか、壁ってやつなのか、分からないけど、正体不明の新しい感覚が、キミと距離を作っていったんだ。
だからもうしょうがない。僕は別の道を行くべきだ。どうしてそうなるのか、これは言い訳なのかもしれないけど、考えたってどうしようもないことだってあるんだよ。
これで正しいと、そう思わないと、やっていけない僕だから、しょうがないんだよ。
でもやっぱり、嫌われたくないな。
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公開:25/10/13 22:26
更新:25/10/13 22:27
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