ビエールウォッチング

ビールの原料となるホップ畑へとやってきた私達。そこでホップの背の高さを初めて知る。まるで森のようだ。
そんな畑の上空を悠々と泳ぐ大きな影。ビール瓶を彷彿とさせるその姿。ビエールと呼ばれるクジラの一種だそうだ。穂鯨とも呼ばれ、ホップの受粉に欠かせない存在らしい。
梯子を上がり、手を伸ばす農家さん。ビエールの体に付着した虫を手作業で取り除く。プシュッ！と小気味良い音をさせる。
体が軽くなったのが嬉しいのか、ビエールはジュウォォォォ！と鳴くと頭部の穴からビールを噴出させる。
まるでビールかけのようなそれ。上手くジョッキでキャッチしては新鮮なうちに喉に流し込む。
ビールの概念が覆ると言われるそれは、味が生きているって感じがした。
ほろ酔い気分で上空を眺めているとビエールが大きくジャンプ。
ゴクゴク稀にしか見れないそれは、美味いビールとの素敵な出会いの予缶という。
そのプルタブを開けるのが楽しみだ。