1
2
アフリカにもキリスト教の軍団がいた。
銀の鎧に身にまとった黒人系アフリカ人の聖マウリティウスが、自らの軍団を率いて、聖エラスムスに挨拶をしている。
背後の将軍たちは、聖エラスムスの顧問に語り掛ける。
鎧姿の聖マウリティウスはまだ気が付いていない。
豪勢な法服を着た聖エラスムスの右手に、腸で包まれた紡錘が握られていることを。その腸はエラスムスの腹から引き出されたものであり、船のウィンチで引きずり出されたことを。つまり、聖マウリティウスがいるこの世界が、現世ではないことを。
彼はいつ自分が死んだのか気が付いていない。それはここにいる登場人物のだれもが、気が付いていない。
彼らは永遠に、聖エラスムスへの挨拶を続けている。
銀の鎧に身にまとった黒人系アフリカ人の聖マウリティウスが、自らの軍団を率いて、聖エラスムスに挨拶をしている。
背後の将軍たちは、聖エラスムスの顧問に語り掛ける。
鎧姿の聖マウリティウスはまだ気が付いていない。
豪勢な法服を着た聖エラスムスの右手に、腸で包まれた紡錘が握られていることを。その腸はエラスムスの腹から引き出されたものであり、船のウィンチで引きずり出されたことを。つまり、聖マウリティウスがいるこの世界が、現世ではないことを。
彼はいつ自分が死んだのか気が付いていない。それはここにいる登場人物のだれもが、気が付いていない。
彼らは永遠に、聖エラスムスへの挨拶を続けている。
その他
公開:25/10/11 18:11
ログインするとコメントを投稿できます