親の敷いたレール、君はどう走る？

「俺はあんたの敷いたレールの上で一生終えるつもりはない！」
息子に啖呵を切られた。社長の私はホッとした。
良かった…息子が私の敷いたレールの上を走り、私と連結しようとしたらどうしようかと不安だった。
そもそも私は鈍行タイプで、息子は急行タイプなんだ。足並みが揃わない。
それは最悪、衝突事故に繋がる。社員を抱えている身としては私自身、レールの上を安全第一で走らなければならない。
幸い息子は私の敷いたレールから路線変更をしてくれるようだ。
仕事をしていれば、路線が交差する事もあるだろう。ぶつからないよう気をつけながらお互い走っていこうじゃないか。
もし事業に失敗して、廃線になっても大丈夫。お前という車両がまだ走れるのだったらな。
あと私から言えるのは、時には止まる事も必要だ。線路の上に置かれた小石一つで大事故に繋がる。
自身がレールの上を走れるのは周りの協力あってのものと肝に銘じておきなさい。