お久しぶりです

「お久しぶりです」
アポなしで訪れた俺らに女将が頭を下げる。前みたく抵抗しないのか？
「はい」
前回は俺らが負けちまったが、今回は絶対に勝てると踏んでやってきた。なのに、この無抵抗さ。正直、拍子抜けだ。
まあいいだろう。その殊勝な態度に、ここでは暴れないでおいてやろう。
「ありがとうございます」
そんな言葉と同時に出てきたのは大量の酒。ほぅ…準備がいいじゃねぇか。早速いただくとしよう。
一気に飲んで、グラスを地面に落としてしまった。
テメェ…この酒に何か入れやがったな！
「いいえ何も。皆様が飲まれたのはただのアルコールですよ。ただ、細菌の皆様にとっては致死量になるほどの…ね」
殺菌消毒ってわけか…今度こそ勝てると思ったのに～！

…変な夢を見た。
久しぶりに風邪を引きかけているからだろうか？
それとも母から健康の為にとサスペン酢を飲まされたからか？
答えを知る為にも夢の続きを見たいものだ。