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朝から雨が降っていて愛犬のラッキーも散歩をせがんでこない。
新聞の折り込みチラシを眺めていた私は、1枚の広告に目を留めた。
「VR型屋内ドッグランオープン……へぇ、面白そう」
端っこに印刷されていたQRコードを読んでみたら、スマートフォンから眩しいほどの白光が溢れた。気づけば明るい草原に立っていて、小高い丘の上からは、しきりに吠え立てる愛犬の声が聞こえてきた。
「ラッキー、こっちだよ!」
飼い主の声を聞き分けたのだろう、すぐにラッキーが駆けてきて、勢いよく私に飛びかかった。
《しっかりしろ! これは作り物の世界だぞ!》
「えっ、ラッキーが喋った?」
ラッキーは困ったようにこちらを見ながら私の頭に手を添え、何かを外す。すると途端に現実世界へ戻り、私は犬に戻ってしまった。
私の飼い主は、「愛犬とログインして楽しめるゲームも、行き過ぎると危険だな」とつぶやいてため息を落とした。
新聞の折り込みチラシを眺めていた私は、1枚の広告に目を留めた。
「VR型屋内ドッグランオープン……へぇ、面白そう」
端っこに印刷されていたQRコードを読んでみたら、スマートフォンから眩しいほどの白光が溢れた。気づけば明るい草原に立っていて、小高い丘の上からは、しきりに吠え立てる愛犬の声が聞こえてきた。
「ラッキー、こっちだよ!」
飼い主の声を聞き分けたのだろう、すぐにラッキーが駆けてきて、勢いよく私に飛びかかった。
《しっかりしろ! これは作り物の世界だぞ!》
「えっ、ラッキーが喋った?」
ラッキーは困ったようにこちらを見ながら私の頭に手を添え、何かを外す。すると途端に現実世界へ戻り、私は犬に戻ってしまった。
私の飼い主は、「愛犬とログインして楽しめるゲームも、行き過ぎると危険だな」とつぶやいてため息を落とした。
SF
公開:25/09/13 19:16
更新:25/09/14 05:08
更新:25/09/14 05:08
☆やコメントありがとうございます✨
作品のイラストはibisPaintを使っています。
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