街の色
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「…また午後からはにわか雨になる模様です。洗濯物は取り込まないと、ですね!」
脳天気なお天気お姉さんが元気な声でこの後の悪天候を告げる。
俺はサングラスの奥から街中の大型ビジョンを渋い目で睨みつける。隣にいる友人は呑気に、雨かよー。だなんて言いやがる。オレンジ色のTシャツが良く似合う気のいいやつだが、人の気持ちを推し量るのは少々苦手なようだ。
緑の生い茂る公園ではカップルたちがイチャイチャしてるし、天気予報の後に流れたアイドルの映像に黄色い声を飛ばす紫髪の女が騒がしい。茶色か黄土色かよく分からない洗いすぎたスーツの中年が、ピンクな店の客引きに誘われ真っ赤な顔で店に消える。
今日も街はうるさい。
雲ひとつない真っ青な快晴だったのに、気がつけばねずみ色の大きな雨雲が現れた。
「お気に入りの白シャツなのに…」
遂に降り出しやがった。今日は極彩色か。
脳天気なお天気お姉さんが元気な声でこの後の悪天候を告げる。
俺はサングラスの奥から街中の大型ビジョンを渋い目で睨みつける。隣にいる友人は呑気に、雨かよー。だなんて言いやがる。オレンジ色のTシャツが良く似合う気のいいやつだが、人の気持ちを推し量るのは少々苦手なようだ。
緑の生い茂る公園ではカップルたちがイチャイチャしてるし、天気予報の後に流れたアイドルの映像に黄色い声を飛ばす紫髪の女が騒がしい。茶色か黄土色かよく分からない洗いすぎたスーツの中年が、ピンクな店の客引きに誘われ真っ赤な顔で店に消える。
今日も街はうるさい。
雲ひとつない真っ青な快晴だったのに、気がつけばねずみ色の大きな雨雲が現れた。
「お気に入りの白シャツなのに…」
遂に降り出しやがった。今日は極彩色か。
SF
公開:25/08/28 00:55
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