お化け屋敷、準備中。

『準備中』と書かれた看板を無視し、友達がお化け屋敷へと入る。
止めようとしたら「臆病者」と言われたので、つい自分もついてきてしまった。
中に入ってみるとさすが準備中。施設内は照明がつけられており、お化けのキャストも誰一人いない。
「準備中だとつまらんもんだな」
見え見えの仕掛けをバカにしながら進む友達。ばったり施設の管理者らしきおじさんと遭遇してしまった。
怒られる！と、思ったのだがおじさんは「助かった～」と安どの表情を浮かべる。
「実はさ、お化けのキャストが来なくて困っていたんだ」
もしかして、バイトと間違えられている？友達もそう思ったのだろう。「自分達に任せて下さい！」なんて胸を叩いた。
「助かるよ。じゃ、さっそく…」
おじさんが金槌で友達の頭を殴った。床に倒れる友達。
「君達には、お化けのキャストになってもらうよ」
死体は演出用の大道具に使えるし、一石二鳥だと嬉しそうに話してくれた。