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私が大事に育てている植物を夏の強い日差しや動物の捕食から守るため、庭に囲いを作り、戸をつけた。ところが鹿の親子がやってきて、入口を探すような素振りをしていたのを見かけてあわてた。このままだと、私の植物たちが食べ尽くされてしまうと思ったからだ。すぐに、押せば開く戸にかんぬきを付けた。
朝は庭で朝食を摂ることにしている。運ぶ時にトレイを下に置く手間は増えたが想定内だ。パンに自家製のジャムとクリームチーズを塗り、ハーブサラダを食す。鳥の侵入を防ぐために張った網のせいで、日はあまり差さない。私は夜型だから、許容範囲である。しかしこの閉塞感はどうしたことだろう。人間関係のわずらわしさから逃れるために始めた山暮らしが、途端に不自由なものに変わってしまった。
人を遠ざけ自然と共存するには、私は弱いのだと思い知った。かと言って今は逃げ道も見いだせず、ただ静かに涙を流すことしかできなかった。
朝は庭で朝食を摂ることにしている。運ぶ時にトレイを下に置く手間は増えたが想定内だ。パンに自家製のジャムとクリームチーズを塗り、ハーブサラダを食す。鳥の侵入を防ぐために張った網のせいで、日はあまり差さない。私は夜型だから、許容範囲である。しかしこの閉塞感はどうしたことだろう。人間関係のわずらわしさから逃れるために始めた山暮らしが、途端に不自由なものに変わってしまった。
人を遠ざけ自然と共存するには、私は弱いのだと思い知った。かと言って今は逃げ道も見いだせず、ただ静かに涙を流すことしかできなかった。
その他
公開:25/08/14 12:48
☆やコメントありがとうございます✨
作品のイラストはibisPaintを使っています。
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