I am Japanese Ghost

幽霊は承認欲求の塊だ。
誰かに見てもらいたい。存在を知ってもらいたい。そんな思いだけで、肉体を失ってまでこの世に残り続けている。
私だってそうだ。あの人に見てもらいたい。だけど、どうしたらいいか分からない…
一番手っ取り早いのは派手な色の服を着る事だそうだ。
登山家が山で遭難時に早くに発見してもらう為の知恵はここでも活かされている。だから海外の幽霊は派手なのが多い。ピエロの格好をした幽霊なんてその最たるもの。
だがここは日本。ピエロの格好なんて浮いてしまう…
足がないからもう浮いているって？黙らっしゃい！
そもそも日本の幽霊は品性を重んじる。
美醜なんて関係ないとお岩さんが教えてくれた。
小物を取り入れるといいとお菊さんが教えてくれた。
お二方を目の当たりにすると、自身との品格の差を思い知らされる。
お二方は私の格好を見て「まずは幽ニクロの全身コーデを卒業しましょう」とアドバイスをくれた。