顔認証システム
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失恋した夜、私はマンションのエントランスで泣き続けていた。このマンションに入居する時、入口の顔認証システムに、自分の顔を登録したのだが、その時、私は恋をしていた。恋をしていた顔を認証されたので、失恋した今、何度機械に顔を見せても鍵が開かないのだ。私は涙でぐちゃぐちゃになった顔のまま、街へ出かけた。次の恋を見つけるために。
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公開:25/08/17 17:56
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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