プリクラ

私は一時期、プリクラにハマっていた時期がある。
あまりにも好きすぎて、一人で撮りに行く事も多かった。
寂しい奴…なんて思わないで欲しい。当時、スキャナー付きのプリクラがあって、そこに写真を読み込ませると、その写真の相手と一緒に写真が撮れるというサービスがあった。
それで推しのアイドルや憧れの先輩。ネタで総理大臣との写真も撮ったりしていた。
友人と撮った写真もたくさんある。写真はあっても、私にはこの友人と学生生活を過ごした記憶がない。友人の名前すら思い出せない。
卒アルを確認してみるも友人は見つからない。この子は一体誰だ？
写真を穴が開くほど見つめる。するとおかしなことに気が付いた。
友人は生成AIみたく体のあちこちに違和感がある。
そこでやっと思い出した。この友人、私の脳波をスキャニングして作ってもらったイマジナリーフレンドだ。
そして写真に写る私も、理想の私を投影したイマジナリーだった。