水の祈祷師

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昔々、とある国に「水の祈祷師」と呼ばれる者がおりました。
水の祈祷師は日照りに苦しむ土地を巡っては雨乞いを行い、見事に雨を降らせ、人々を救っていました。
その功績は各地の住人によって子孫に語り継がれ、水の祈祷師はいつしか伝説の存在となりました。
伝説によると、水の祈祷師は雨乞いの際、小さな箱のような物を手に山へと入り、しばらくして戻ってくると、次の雨の日を告げて立ち去ったといいます。

時は流れ、現代。
水の祈祷師の伝説に魅せられた一人の学者の男がいた。
男は長年の研究の末、水の祈祷師が最後の時を迎えた洞窟を見つけ出し、中を調査した。
そこには古びた小さな箱のような物があった。
男がその箱のような物に触れると、それはまばゆい光を放ち、しばらくするとホログラムが現れた。
男はホログラムを凝視した。
そこには、地球の言語ではない文字で書かれた現在地の天気予報図が映し出されていた。
SF
公開:25/08/13 13:17
更新:25/08/13 18:45

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