0
3
商店街で買い物したら福引券をもらった。
いつもなら興味を持たないのだが、1等の米1年分という景品に惹かれ、抽選所に向かった。
抽選器の前には長蛇の列ができていた。家に帰っても、半額で買った弁当を食べるだけだからと最後尾に並ぶ。そして、明日や明後日、その次の日のことを考えた。
他人の財産と命を奪い、逃亡している俺には、予定がない。
かと言って、慣れてしまえば自堕落な生活も悪くはなく、派手な暮らしができなくても、楽して生きられるなら、こんなに最高な人生はないと自負している。
俺の番になった。
意気揚々と回した抽選器からは、輝かしい金色の玉が出てきた。
「おめでとうございます! 1等賞です!」
鐘が鳴り、周囲にいた他の客からは羨望のまなざしを向けられた。
油断したのだ。
調子よく本名と住所を記入して帰宅すると、刑事が待ち構えていた。
俺は福引きじゃなく、禍引きをしたのだと思った。
いつもなら興味を持たないのだが、1等の米1年分という景品に惹かれ、抽選所に向かった。
抽選器の前には長蛇の列ができていた。家に帰っても、半額で買った弁当を食べるだけだからと最後尾に並ぶ。そして、明日や明後日、その次の日のことを考えた。
他人の財産と命を奪い、逃亡している俺には、予定がない。
かと言って、慣れてしまえば自堕落な生活も悪くはなく、派手な暮らしができなくても、楽して生きられるなら、こんなに最高な人生はないと自負している。
俺の番になった。
意気揚々と回した抽選器からは、輝かしい金色の玉が出てきた。
「おめでとうございます! 1等賞です!」
鐘が鳴り、周囲にいた他の客からは羨望のまなざしを向けられた。
油断したのだ。
調子よく本名と住所を記入して帰宅すると、刑事が待ち構えていた。
俺は福引きじゃなく、禍引きをしたのだと思った。
ミステリー・推理
公開:25/08/10 19:45
☆やコメントありがとうございます✨
作品のイラストはibisPaintを使っています。
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます