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掲示板の端に、古い注意書きが残っている。
「ここは日記帳じゃない。
書くなら、チラシの裏にしろ。」
裏とは、
どうでもいいことを書く場所だった。
読まれなくていい文字を、押し出すための面だ。
昔は、勢いのある愚痴が並んでいた。
今は違う。
裏に書く人だけが、ゆっくり文字を書く。
彼もその一人だった。
今日あったことを一行。
思い出した名前を一つ。
価値は考えない。
表は静かだ。
告知だけが、同じ調子で貼られる。
誰も叱らないし、守らせもしない。
それでも裏は、捨てられない。
破られず、燃やされず、
紙だけが重なっていく。
彼は最後に、
読まれない前提で、
文字の向きを整えた。
掲示板を閉じるとき、
どうでもいいはずの面が、少し重かった。
「ここは日記帳じゃない。
書くなら、チラシの裏にしろ。」
裏とは、
どうでもいいことを書く場所だった。
読まれなくていい文字を、押し出すための面だ。
昔は、勢いのある愚痴が並んでいた。
今は違う。
裏に書く人だけが、ゆっくり文字を書く。
彼もその一人だった。
今日あったことを一行。
思い出した名前を一つ。
価値は考えない。
表は静かだ。
告知だけが、同じ調子で貼られる。
誰も叱らないし、守らせもしない。
それでも裏は、捨てられない。
破られず、燃やされず、
紙だけが重なっていく。
彼は最後に、
読まれない前提で、
文字の向きを整えた。
掲示板を閉じるとき、
どうでもいいはずの面が、少し重かった。
その他
公開:26/01/25 20:00
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