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ユリアは、どちらが右だろうか、とふと思い返した。
従卒に聖ステパノの遺体の運搬を指示をするとき、たしかに「右側の遺体」と言った。しかし、「誰から見て右」とは言わなかった。
ユリアは墓地側から見て「右」と指示したつもりだが、従卒は教会から見て「右」と思ったかもしれない。
聖職者なら、服装を見れば、どちらが聖ステパノなのか判断できる。だが従卒にそれだけの知識があるのだろうか。
彼らは命令者の指示通りに、忠実に動く。
もしかしたら、従卒は別人の遺体を運搬している可能性がある。
ステパノらしき遺体は、すでに船に乗せられて、本国へと旅立っている。
航海中に引き戻すことはできない。連絡する手段もない。間違いが怖くて、ユリアは残された遺体を確認することもできなかった。
もはや「指示のしかたが悪かった」と後悔することはできない。
航海なだけに。
従卒に聖ステパノの遺体の運搬を指示をするとき、たしかに「右側の遺体」と言った。しかし、「誰から見て右」とは言わなかった。
ユリアは墓地側から見て「右」と指示したつもりだが、従卒は教会から見て「右」と思ったかもしれない。
聖職者なら、服装を見れば、どちらが聖ステパノなのか判断できる。だが従卒にそれだけの知識があるのだろうか。
彼らは命令者の指示通りに、忠実に動く。
もしかしたら、従卒は別人の遺体を運搬している可能性がある。
ステパノらしき遺体は、すでに船に乗せられて、本国へと旅立っている。
航海中に引き戻すことはできない。連絡する手段もない。間違いが怖くて、ユリアは残された遺体を確認することもできなかった。
もはや「指示のしかたが悪かった」と後悔することはできない。
航海なだけに。
その他
公開:26/01/21 10:33
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齊藤 想