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庭の片隅に植えた南天が今年も赤い実をたくさんつけた。ひと枝だけ切り、家のなかへ――これは季節の移り変わりを寿ぐ用。後は通りすがりの人々に見て楽しんでもらうか、小鳥たちのごはんとして取っておく。
毎年そんな風にしてきたが、昨晩、不思議なことが起きた。雪に覆われた夜道を歩いていたら、南天の実がぽつりぽつりと我が家まで道案内するかのように落ちていたのだ。
なんの気なしにひと粒手に取れば、温かい光を帯び、周囲を照らしはじめる。うれしくなってずっと集めてゆくと、街灯がより明るく輝いたり、暗い星がウインクしてくれた。最後はわたしの家の窓がほんの数秒だけ柔らかくまたたいた。
大切に持ち帰ったつもりだったが、朝になると、実は跡形もなく消えていた。問いかけてみても、南天は知らないふりをしている。奇跡のことは秘密のようだ。
毎年そんな風にしてきたが、昨晩、不思議なことが起きた。雪に覆われた夜道を歩いていたら、南天の実がぽつりぽつりと我が家まで道案内するかのように落ちていたのだ。
なんの気なしにひと粒手に取れば、温かい光を帯び、周囲を照らしはじめる。うれしくなってずっと集めてゆくと、街灯がより明るく輝いたり、暗い星がウインクしてくれた。最後はわたしの家の窓がほんの数秒だけ柔らかくまたたいた。
大切に持ち帰ったつもりだったが、朝になると、実は跡形もなく消えていた。問いかけてみても、南天は知らないふりをしている。奇跡のことは秘密のようだ。
ファンタジー
公開:26/01/22 14:33
☆やコメントありがとうございます✨
作品のイラストはibisPaintやAIで作成しています。
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いちいおと