よみきかせの森

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その森には、
毎日、よみきかせの時間がある。

子どもたちは
円になって座る。
真ん中には先生が立つ。

先生は言う。
「静かに聞きましょう」
「いいお話には、拍手です」

話し手は、
いつも同じ人だった。
同じ声で、
同じ調子で、
少しだけ違う話をする。

拍手は多い。
先生はうなずく。
「人気がありますね」

ある日、
知らない話し手が来た。
声は小さく、
話はすぐ終わった。

拍手は、
まばらだった。

先生は少し困った顔で言う。
「今日はここまでにしましょう」

次の日、
その人はいなかった。

森の掲示に、
新しい札が出る。
《選定:問題なし》

先生は言う。
「みんなの反応を見て決めました」

子どもたちは
自分の手を見る。
拍手をした手だ。

よみきかせは、
また始まる。
同じ声で。
同じ速さで。

静かなことが、
正しいと
教えられていたから。
ファンタジー
公開:26/01/13 05:58

問い屋

その違和感を、
まだ持ったままの人へ。
問いの続きを、ここにまとめています。

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