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母が死んだ。
ごく小さな葬式を出して、私の手元に残ったのは、燃やされて小さな壺に収まった母だけだった。
私は母の言葉を思い出していた。
「生まれ変わったら、地球に生まれたいわ」
月の裏側で生まれ育った私たちは、写真でしか地球を見たことがなかった。
「地球のほとんどは、水で覆われているのよ。地面を削り、たくさんの生き物を生み出すほどの豊かな水があるの。信じられる?」
幼い頃から、幾度となく聞かされた話だ。青と緑の大きな惑星の写真を見つめながら、母の目は輝いていた。
そんな母の横顔を見ながら、「いつか母を地球に連れていきたい」、私はそう思っていた。
家にある物を全て売り払った。
どれも二束三文にしかならなかったが、月の表側へ行くためのチケット代には、何とか届いた。
必要最低限の物と母を持って、私は家を出た。
母を地球に連れていくため、そして、母が生まれ変わる青い星を、この目で見るために。
ごく小さな葬式を出して、私の手元に残ったのは、燃やされて小さな壺に収まった母だけだった。
私は母の言葉を思い出していた。
「生まれ変わったら、地球に生まれたいわ」
月の裏側で生まれ育った私たちは、写真でしか地球を見たことがなかった。
「地球のほとんどは、水で覆われているのよ。地面を削り、たくさんの生き物を生み出すほどの豊かな水があるの。信じられる?」
幼い頃から、幾度となく聞かされた話だ。青と緑の大きな惑星の写真を見つめながら、母の目は輝いていた。
そんな母の横顔を見ながら、「いつか母を地球に連れていきたい」、私はそう思っていた。
家にある物を全て売り払った。
どれも二束三文にしかならなかったが、月の表側へ行くためのチケット代には、何とか届いた。
必要最低限の物と母を持って、私は家を出た。
母を地球に連れていくため、そして、母が生まれ変わる青い星を、この目で見るために。
SF
公開:26/01/05 12:00
文章を書く練習をしています。
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ととまとまと