仏像ぶつと…

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旅の行商人が泊めてくれたお礼に、と木でできた小さな仏像を寺に置いていった。その仏像を見つけたのが、素行が悪い小坊主だった。小坊主はむしゃくしゃしていたので、仏像をぴしり!と打った。
『 』
良い音がして病みつきになり、毎日繰り返した。が、罰が当たったのか、ある日仏像を打った途端、大量の鼻血を出して死んだ。

「その仏像がこれじゃ」
「これじゃ、じゃねーよじいちゃん。何でそんなもん買ってくるんだよ」
「何となく、縁を感じてのぉ」
ほっほっほっ、と穏やかな笑い声をあげる祖父に俺は心穏やかじゃない。呪い?の仏像ねぇ…
「打ってみるか?」
「ん」
何となくそんな流れを察したので、意を決してコツン、と打った。
『 』
いい音するじゃん。
瞬間、うっ!と俺は鼻をおさえた。
鼻血が出た、3滴。
「ほっほっほっ、呪いが弱まっとるようじゃのう」
勘弁してくれじいちゃん…
夕日にのびる影が不穏に震えた。
ホラー
公開:26/01/02 17:08

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