同郷の男

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地球は他惑星からの侵攻を受けていた。
奴らの目的は地球の資源だ。だが、奴らの理屈では『弱い地球が悪い』らしい。

私は防衛軍に志願した。
そして、私は前線の部隊へと送られた。
その部隊には、私と同郷の男がいた。
彼とは同郷ということもあり、すぐに昔からの友人のように打ち解け、戦場ではお互いに何度も背中を守った。
ある日、上層部から私たち二人に敵拠点を爆破する任務が与えられた。
それは、命がけの任務だった。

任務終了後。私は任務の達成と同郷の男の死を上官に報告した。

私は報告を終え自室に戻ると、一人で祝杯を挙げた。
爆弾の時限装置を早めたことで、奴を始末できたからだ。
少年時代、奴は私をいじめていた。
奴は私を覚えていなかったが、私は奴の顔と奴から受けた暴力と屈辱、そして、『弱いお前が悪い』という言葉を忘れたことはない。
だが、奴を二階級特進させてやった。これも同郷のよしみというやつだ。
SF
公開:26/01/02 02:00
更新:26/01/02 12:27

加賀美 秋彦

加賀美 秋彦と申します。
学生時代からのショートショート好きが高じて、2025年4月から自分でも書き始めました。
幅広く色々なジャンルの作品を書いていきたいと思っております。
よろしくお願いします。
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