贔屓(ひいき)

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ある日の放課後。
K助は意中の女性をバイクに乗せ、遊園地へ向かった。
「人気の遊園地でしょ?入場できるなんてすごい!」
「兄貴が勤めているから優先的に入園させてもらえたんだ」
「すごい!」

2人で遊園地を満喫した帰宅途中、警察官に声をかけられた。
その警察官は、K助の親戚だった。
「K助くんじゃないか」
「ここは、停車禁止の区間だから停めないでね」
そう言って警察官が放置違反確認標章を剥がした。

K助は、彼女を自宅へ送り届けた後、道中の交差点で車と衝突事故を引き起こした。
「先生!緊急患者です」
「手術室へ運んでくれ」
そこへ老婆が一人、病院へやってきた。
「こんばんわ」
「A子さん」
「先生、足が痛くてね。困っているんです」
医師は、老婆の足を見るなり眉間にシワを寄せた。
「命に関わる症状ですのでこちらへ」
「先生、緊急患者はどうされますか?」

「別の病院にでも搬送しておいて」
SF
公開:25/12/26 21:23

アメ玉

アメ玉です。
「サッと読めておもしろい物語」を書くことが目標です!

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