心年会（しんねんかい）　

１２月に入ってからというもの、夫や私は当然として、子ども達にも忘年会の予定が入るようになってきた。
年の瀬の忙しさもあって、家族が揃う機会も減り始める。
だからこそ家族全員が揃った今日、心年会をする。
皆で鍋をつつきながら、今年を振り返る。
忘年会が今年の苦労を忘れるものだとしたら、心年会は今年の苦労を心に刻むもの。
今だからこそ、あの時は苦労したなぁ…と思い出話に花を咲かせる。
急な仕事で子どもの試合を見に行けなかった夫。子どもはあの時の事をまだ根に持っている。
嫌な空気が流れそうなのを察し、私は鍋に蟹を投入！
蟹を前にすれば無言も苦ではない。お腹がいっぱいになれば、怒りや不満も腹の底に落ちてくれる。
蟹のハサミが悪い空気を断ち切ってくれる。あとは夫が謝って、子どもが許す。
何でもないと思う日はあっても、何もない日なんて１日たりともない。
今年１年の苦労を今日、家族で鍋と一緒に平らげた。