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ある日、手に何かの種がブツブツできた。まるで苺の表面のように。

「なにこれ…?」

次の日には種の表面から芽が出てきた。毟っても毟っても芽はどんどん伸びる。
あ、これはもう止められない、と直感でわかった。

「僕はこの植物にもうすぐ乗っ取られるよ。君の家の庭に僕を植えて欲しい。実が成ったら食べてもいいよ」

笑いながら言う。

「…わかった」

泣きながら、君は答えた。
その他
公開:25/12/12 15:11
更新:25/12/14 01:08

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