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我々サンタクロースはクリスマスが終わると、年末の地域対抗雪合戦に備え、密かに練習を始める。今年は他の地域の名アタッカーだったサブ爺が異動して来たから優勝間違いナシだと確信していたのだが――。
「また今日も休みかい、サブちゃんは」
リーダーのシンさんは大きなため息を落とす。それもそうだ。明日は本番なのに、結局一度も練習に姿を現さないのである。
「ちょっと様子見てきましょうか」
私の提案にシンさんは黙ってうなずく。どうやら相当ご不満のようだ。
急いでサブ爺の家に行くと、彼はすっかりひねくれていた。辛抱強く話を聞いたら、よそ者であることをコンプレックスに感じていたのだと言う。
我々のチームはみんな気のいい者ばかりだが、今は信じられないだろう。だからこれだけ伝えた。
「貴方の投げた豪速球の雪玉は空を彩る粉雪になります。子供たちもきっと喜んでくれるでしょうね」
サブ爺はしばらく目を潤ませていた。
「また今日も休みかい、サブちゃんは」
リーダーのシンさんは大きなため息を落とす。それもそうだ。明日は本番なのに、結局一度も練習に姿を現さないのである。
「ちょっと様子見てきましょうか」
私の提案にシンさんは黙ってうなずく。どうやら相当ご不満のようだ。
急いでサブ爺の家に行くと、彼はすっかりひねくれていた。辛抱強く話を聞いたら、よそ者であることをコンプレックスに感じていたのだと言う。
我々のチームはみんな気のいい者ばかりだが、今は信じられないだろう。だからこれだけ伝えた。
「貴方の投げた豪速球の雪玉は空を彩る粉雪になります。子供たちもきっと喜んでくれるでしょうね」
サブ爺はしばらく目を潤ませていた。
ファンタジー
公開:25/12/12 11:18
☆やコメントありがとうございます✨
作品のイラストはibisPaintを使っています。
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いちいおと