地獄の受付口

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 地獄の受付口に罪人が行列を作っていた。皆何の罪を犯して地獄に連れてこられたのか分からないからだ。

「私は一体どこに行けばいいのですか?」

「生前は何を営んでらっしゃいましたか?」

 悪魔が尋ねた。

「えっと弁護士を…」

「つまり詐欺師ということですよね? なら詐欺罪及び経歴詐称の現行犯ということで、あちらの無限舌抜き地獄行きのバスに乗ってください」

 弁護士の罪人は肩を落として後を去った。

「ホストの俺はどこに? 店のNo.1だったんだけど」

 スカした男の罪人が尋ねた。

「ようは恋愛詐欺ってことでしょう。同じことです、さっきの彼を追ってください」

 ホストの罪人はとぼとぼと去っていった。

「俺はどこに行けばいい」

「生前は何を?」

 人相の悪い罪人の問いに、悪魔が尋ねた。

「詐欺師」

「なら当然詐欺罪です。獄卒のビンタ百連発刑を受けて反省するように」
ファンタジー
公開:25/12/12 10:44
更新:25/12/12 10:45

ウルス・ミシカ

小説を書く熊です。
 

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