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僕は10歳の割に賢いと自負している。だから、目の前の『魔女さん』が何をしているか理解できる。
庭の魔女ーーロサ・リアンナさんは、不可視のモニターを眼前に忙しなく手を動かしている。
複数浮いているそれらは、おそらく監視カメラのようなものだ。そこに映る人々の生活を眺めている。
でもそれは、僕たちの住んでいる村……いや世界じゃない。空想の世界だ。
そこに向かって色々な魔法を行使して、人々の反応を見守っている。
話は少し戻り、本来モニターは他の人には見えていない。
つまり、魔女さんが虚空に向かって小躍りしているように見えるわけだ。
「滑稽だね」
「あなたは暇そうね」
魔女さんは、僕を一瞥してそう言った。
「……あなた、もしかして『見えてる』?」
「なんのこと?」
そう。僕は賢い。
だから、見えていないことにしている。
だって10歳から働くなんて嫌だもん。
庭の魔女ーーロサ・リアンナさんは、不可視のモニターを眼前に忙しなく手を動かしている。
複数浮いているそれらは、おそらく監視カメラのようなものだ。そこに映る人々の生活を眺めている。
でもそれは、僕たちの住んでいる村……いや世界じゃない。空想の世界だ。
そこに向かって色々な魔法を行使して、人々の反応を見守っている。
話は少し戻り、本来モニターは他の人には見えていない。
つまり、魔女さんが虚空に向かって小躍りしているように見えるわけだ。
「滑稽だね」
「あなたは暇そうね」
魔女さんは、僕を一瞥してそう言った。
「……あなた、もしかして『見えてる』?」
「なんのこと?」
そう。僕は賢い。
だから、見えていないことにしている。
だって10歳から働くなんて嫌だもん。
ファンタジー
公開:25/12/14 22:22
更新:25/12/14 12:34
更新:25/12/14 12:34
のんびり屋さんです。よろしくお願いします。日常を書くのが好きです。ファンタジーも好きです。思いついたものならなんでも好きかもしれません。たまにタイトル裏のイラストも描きます。
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猫目ちゅん