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「おい、いい加減にしろよ!」
一国と同じ大きさの巨人同士が口喧嘩をしている。
どうやら彼らは、国の守り神のようだ。

「お前の国から汚染水が流れ込んでるんだ」
「すまんすまん」
「私の国まで巻き込まないでくれ!」

その中に黙って眺めている一際小さな巨人がいた。
「お前も何か言えよ」
「…。」
どうやら気が小さい巨人のようで自分の意見を言わないらしい。

数キロ離れた巨人同士が何やら会話をしている。
「最近、腹下りが治らず鈍痛が続いているんだ」
「お前の国で内戦が起きているからじゃないのか?俺たちの性格や体型は、国民に反映されるからな」

ある日、小さな巨人の国から地震が発生し、火山噴火も止まらない。
それを見た巨人たちは言った。
「言いたいことも言わず、陰口ばかり」
「他人任せだからストレスも溜まる」
「良い文化を持ってるのに残念でならない」
「あの国は、なんて名だ?」


「日本だよ」
SF
公開:25/12/02 21:55

アメ玉

アメ玉です。
「サッと読めておもしろい物語」を書くことが目標です!

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