バイトの給料日の思い出

私の家は祖父の代からお肉屋さんを営んでおり、私も幼い頃から祖父や父の手伝いで店番をしたりコロッケを揚げたりしていました。
大人になった今もそれは変わりません。店番をしたりコロッケを揚げたりする毎日です。
昔と違うところがあるとすれば、そこに夫が加わった事ですね。
私と夫の出会いは今から約２０年ほど前…夫がまだ学生だった頃です。
夫は給料日になると必ずウチに訪れては、コロッケを買って食べていました。
働いたお金を自身の学費に充てていた夫。コロッケは精一杯の贅沢だったそうです。
そんな夫を応援したくて、昔の私はこの日だけ、こっそりコロッケの中身を豚肉ではなく牛肉にしていました。家族にはすぐにバレました。
今でも夫の給料日だった日はコロッケの中身を豚肉ではなく牛肉にしています。
開店前。出来立て牛肉コロッケをいつも一番乗りで口にする夫。
レジの中を見ると、開店前からコロッケの代金が入っています。