12月1日の出来事

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俺は、ひどく怯えている。
明日は、12月1日だからだ。
俺の家の長男は、12月1日に死ぬのだ。
だから俺は、毎年12月1日になると、家でただひたすらに、一日が過ぎるのを待つ。

11月30日
俺は気を紛らすために、酒を飲んでいた。

22時
突然、部屋の明かりが消えた。
停電のようだ。

23時
部屋の明かりが点いた。
酔いがさめてしまった。
酒を買ってこよう。

俺はエントランスまで来ると、スマホの画面を見た。
時計は0時を回っていた。
俺は慌てて、自分の部屋の前まで戻ってきた。
その時、隣室から男が出てきた。
俺はその男に挨拶をした。

12月1日
自宅マンションから落下し、死亡した男の部屋に、警察官が集まっていた。

「昨夜、22時頃、マンションの電源が何者かに落とされ、オートロックが解除された形跡がありました。」

「それから、被害者の隣室の女性の部屋が、荒らされていたそうです。」
ミステリー・推理
公開:25/12/01 15:12

加賀美 秋彦

加賀美 秋彦と申します。
学生時代からのショートショート好きが高じて、2025年4月から自分でも書き始めました。
SF作品を書く事が多いですが、幅広く色々なジャンルの作品を書いていきたいと思っております。
よろしくお願い致します。
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