2
2
夜更け、机に向かうと
昨日の自分が隣に座っていた。
指先に小さな紙の切り傷を抱え、疲れた声で言う。
「今日も同じことを繰り返しているね。休め。」
その言葉には、温めたミルクの甘い匂いが混じっていた。
窓の外には未来の自分が立っている。
指先にインクの染みを抱え、静かに告げる。
「昨日を超えなければ、ここには来られない。」
その声には、焦げた紙の苦い匂いが漂っていた。
二人の声が重なる。
休め、と進め。
矛盾の痛みが胸を裂き、甘さと苦さが同時に押し寄せる。
ペンを握り直し、
一文字だけ紙に書き殴る。
それは答えではなく、叫びのような線だった。
――休むことと進むこと、
その両方を抱えたまま生きていけるのだろうか。
昨日の自分が隣に座っていた。
指先に小さな紙の切り傷を抱え、疲れた声で言う。
「今日も同じことを繰り返しているね。休め。」
その言葉には、温めたミルクの甘い匂いが混じっていた。
窓の外には未来の自分が立っている。
指先にインクの染みを抱え、静かに告げる。
「昨日を超えなければ、ここには来られない。」
その声には、焦げた紙の苦い匂いが漂っていた。
二人の声が重なる。
休め、と進め。
矛盾の痛みが胸を裂き、甘さと苦さが同時に押し寄せる。
ペンを握り直し、
一文字だけ紙に書き殴る。
それは答えではなく、叫びのような線だった。
――休むことと進むこと、
その両方を抱えたまま生きていけるのだろうか。
その他
公開:25/11/26 18:15
更新:25/11/26 18:20
更新:25/11/26 18:20
一瞬のズレを物語に仕込み、
読み終えたあとに問いが残る作品を書いています。
答えが出ても、出なくても。
あなたの一行が、この物語の余白を広げます。
ログインするとコメントを投稿できます
問い屋