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王女は容姿で判断されたくなかった。
だから、近隣の王国から押し寄せる求婚者に贈る肖像画を、思いっきり醜く描かせた。生き写しのような肖像画は全て破らせた。
王族には恋愛結婚は許されない。全てが政略結婚で、愛などひとかけらもでない。
そうした時代でも、かずかな愛情を、信じたかった。
王女は末娘ということもあり、両親もわがままを許してくれた。政略結婚は姉たちがこなしてくれた。だから、両親も末娘を手元に置きたかったのかもしれない。万が一の代用品の意味もあったかもしれない。
醜い肖像画にも関わらず、結婚の申し込みはひっきりなしだった。
しかたなく、王女は宣言した。
「私に財産はありません。持参金も付きません」
近隣の王族はさっと手を引いた。それでも、届いた一通の恋文。
この世界にも、本当の愛はあるのかも。
王女はかすかな希望を抱いた。
だから、近隣の王国から押し寄せる求婚者に贈る肖像画を、思いっきり醜く描かせた。生き写しのような肖像画は全て破らせた。
王族には恋愛結婚は許されない。全てが政略結婚で、愛などひとかけらもでない。
そうした時代でも、かずかな愛情を、信じたかった。
王女は末娘ということもあり、両親もわがままを許してくれた。政略結婚は姉たちがこなしてくれた。だから、両親も末娘を手元に置きたかったのかもしれない。万が一の代用品の意味もあったかもしれない。
醜い肖像画にも関わらず、結婚の申し込みはひっきりなしだった。
しかたなく、王女は宣言した。
「私に財産はありません。持参金も付きません」
近隣の王族はさっと手を引いた。それでも、届いた一通の恋文。
この世界にも、本当の愛はあるのかも。
王女はかすかな希望を抱いた。
その他
公開:25/11/20 15:51
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齊藤 想