アメンボ

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 雨上がりの公園で、しゃがみ込んで、水たまりを見ていた。アメンボがいたのだ。アメンボが、すーっ、と、水たまりに映る私の口元に滑ってきた。次の瞬間、水たまりの中の私が、アメンボを食べた。その瞬間、ぽつり。さっき止んだはずの雨が、再び降り始め、水たまりを揺らした。
ホラー
公開:25/05/07 20:57

六井象

短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/

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