明日には忘れたい

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人を好きになるのが怖かった。
自分が自分じゃいられなくなりそうで、他人にのめり込む事が怖かったのだ。

「恋はそんなに怖くないけどなぁ」

日誌を書きながらさらりと彼女は言う。
僕は彼女を好きになりそうだった。
いや、もう好きだったのかもしれない。

「あ、終わったよ!」

またね、と彼女は彼氏のところへ駆け寄る。
その横顔を見て、僕はじゅくりと傷つくのだ。
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公開:25/05/10 19:00

A87(あやせ)

短いお話が好きです
幸せだけでは無いお話が好きです

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