駅のホームで

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毎朝、同じ時間、同じホームで目が合う人がいる。名前も知らない。話したこともない。でも、目が合うたび、少しだけ心が落ち着いた。

ある朝、その人が電車に乗らず、階段を下りていった。気づけば私も、つられるように後を追っていた。

たどり着いたのは、駅裏の小さな公園。ベンチに座った彼と、ふたたび目が合う。

「……つい、来ちゃいました」

私がそう言うと、彼は少し驚いた顔をしてから、ふっと笑った。

「そっか。じゃあ、ちょうどよかった」

その笑顔に、また会いたいと思った。
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公開:25/05/01 22:40

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