オフライン、放課後。

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「学校つまんないよね」
「わかる。誰とも本音で話せない」
そんなやりとりから始まった、匿名チャットアプリでの会話。
相手の名前も、顔も、性別すら知らない。でも、気づけば毎晩のように語り合う関係になっていた。

趣味、悩み、将来の不安。
「君と話してると、やっと自分になれる気がする」
そう打った夜、返ってきた一言。

『明日、放課後、会わない?』

正直、迷った。けど会いたかった。本当の君に。

放課後、教室の隅で待っていたのは、隣の席のあの人だった。
驚いた顔をしたのは、きっとお互いさま。
「…はじめまして」
何かが始まる予感がした。
青春
公開:25/05/01 22:19

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