退場人物

スポーツとはドラマであり物語だ。それを面白くするのは登場人物。物語の描き手ではない。
いくら描き手が優秀でも、魅力的な登場人物がいなければ物語は長続きしない。
とはいえ物語を生かすも殺すも描き手次第。難儀なものだ…
だから私は今日もドラマが生まれそうなスポーツ見つけては援助を申し出る。
少しでもドラマが長続きする様にとスポンサーになる。縁の下の力持ち。それが私の立ち位置。
そんな私が重要視しているのは登場人物の去り際。
物語に大きく貢献してくれたにも拘らず、これで退場するその人を私は誰よりも応援する。
だって、かつての私がそうだったのだから。
かつて登場人物だった私は描き手となった。その世界を良く知っているからこそ、その魅力を伝えられると思っていた。
甘かった。描き手には描き手の、選手並みの努力が必要だった。
だから私は退場した今も戦い続けている。登場人物と物語の魅力を損なわせないように。