芝の香り
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「晴れてて良いよなぁ!」
弟は大人げなく芝生に寝そべった。
土曜の河川敷、子連れや子供達が自由に過ごしている。
「そういう歳でもないだろう」
俺が咎めると「どういう歳だよ」とケラケラ笑う。
昨晩、突然連絡があった。終電を逃したから泊めてくれという話だった。妻は偶然夜勤で、確認したら「兄弟水入らずで楽しんで」と返信がきた。弟は着くなり勝手にソファで寝てしまった。
「この辺来たりしないのか?」
奴の声で我に返る。シャワーと朝食後すぐに「散歩でも行こうぜ」と言うからついてきただけだ。近くにこんな場所があるとは知らなかった。
「別にいいだろ。お前と違って忙しんだ」
「そうかぁ。んじゃ、尚のこと!」
そう言って立ち上がると、俺を肩から突き飛ばす。不意を突かれて転んでしまった。
「何だよ!危ないだろ!」
「たまにはいいだろ、兄ちゃん」
昔はよくこうして遊んでいた。
久々の芝の香りは悪くなかった。
弟は大人げなく芝生に寝そべった。
土曜の河川敷、子連れや子供達が自由に過ごしている。
「そういう歳でもないだろう」
俺が咎めると「どういう歳だよ」とケラケラ笑う。
昨晩、突然連絡があった。終電を逃したから泊めてくれという話だった。妻は偶然夜勤で、確認したら「兄弟水入らずで楽しんで」と返信がきた。弟は着くなり勝手にソファで寝てしまった。
「この辺来たりしないのか?」
奴の声で我に返る。シャワーと朝食後すぐに「散歩でも行こうぜ」と言うからついてきただけだ。近くにこんな場所があるとは知らなかった。
「別にいいだろ。お前と違って忙しんだ」
「そうかぁ。んじゃ、尚のこと!」
そう言って立ち上がると、俺を肩から突き飛ばす。不意を突かれて転んでしまった。
「何だよ!危ないだろ!」
「たまにはいいだろ、兄ちゃん」
昔はよくこうして遊んでいた。
久々の芝の香りは悪くなかった。
青春
公開:25/04/29 16:58
更新:25/04/29 19:46
更新:25/04/29 19:46
初心者ですがよろしくお願いします。
心に浮かんだシーンを気ままに描いていきたいです。
同名で NOVEL DAYS でも活動しています。
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