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不意に、タバコの匂いがした。
懐かしい、忘れられない銘柄。
肺に入れる煙を惜しむように、ゆっくりと吐き出す横顔。
あれは、いつだったか。
あのベランダで、二人きり、何も言わずに夜空を見ていた時かもしれない。
ただ、その横顔と、指に挟まれたタバコから立ち上る煙だけが、そこにあった。
言葉なんていらなかった。
隣にいるだけで、満たされていた。
振り返っても、そこには誰もいない。
ただのタバコの匂いなのに、どうしてこんなに胸が締め付けられるんだろう。
切なくなるのは、きっと、あの時間が二度と戻らないことを知っているからだ。
懐かしい、忘れられない銘柄。
肺に入れる煙を惜しむように、ゆっくりと吐き出す横顔。
あれは、いつだったか。
あのベランダで、二人きり、何も言わずに夜空を見ていた時かもしれない。
ただ、その横顔と、指に挟まれたタバコから立ち上る煙だけが、そこにあった。
言葉なんていらなかった。
隣にいるだけで、満たされていた。
振り返っても、そこには誰もいない。
ただのタバコの匂いなのに、どうしてこんなに胸が締め付けられるんだろう。
切なくなるのは、きっと、あの時間が二度と戻らないことを知っているからだ。
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公開:25/04/29 16:47
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