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新しい夢が貯まったので、ドリームオフで売ることにした。買取窓口に行くと、なじみになった店員が顔を出す。
「そろそろいらっしゃる頃かと思っていましたよ。じゃあ、いつものように」
頭にヘッドギアのような機器を付けられ、店員はモニターの画面を見ている。この時間が心を覗かれているようで、すこぶる居心地悪い。しばらくすると店員が話しかけてくる。
「なかなかいい夢貯まっていますね。これ、全部でいいですか?」
「三日前に見た、人気アイドルの子とデートする夢は、また見たいので売らずに置いておくよ」
「残念ですね。これ、いちばん買取価格高かったのに」
お金を受け取り、店を出ようとすると店員が声をかける。
「たまにはお買い上げの方もよろしく」
販売の棚を見ると、人が集まって夢を選んでいる。みんないい夢見てないんだろうな。
俺はまだ自前の夢でいいやと思いながら、店を出たのだった。
「そろそろいらっしゃる頃かと思っていましたよ。じゃあ、いつものように」
頭にヘッドギアのような機器を付けられ、店員はモニターの画面を見ている。この時間が心を覗かれているようで、すこぶる居心地悪い。しばらくすると店員が話しかけてくる。
「なかなかいい夢貯まっていますね。これ、全部でいいですか?」
「三日前に見た、人気アイドルの子とデートする夢は、また見たいので売らずに置いておくよ」
「残念ですね。これ、いちばん買取価格高かったのに」
お金を受け取り、店を出ようとすると店員が声をかける。
「たまにはお買い上げの方もよろしく」
販売の棚を見ると、人が集まって夢を選んでいる。みんないい夢見てないんだろうな。
俺はまだ自前の夢でいいやと思いながら、店を出たのだった。
ファンタジー
公開:25/04/22 18:34
老後の楽しみに、短いものを時々書いています。
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