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今流行りの異世界に転生できた。
冴えない現世の自分と決別し、この世界線の特性を活かして再スタートするんだ。
とは言うものの突出した違いがない。普段通り週末を過ごし、代り映えのしない月曜を迎えた。
騙された気持ちでネクタイを締め、足取り重く予定されていた商談へと向かった。
「どういうつもりだね。君のその格好は」
参加メンバー全員が私服で、スーツ姿は自分だけだった。
「いや普通に…」取り付く島もなく帰された。
切り替えようと、昼食にラーメンを食べるも他の客らから厭わしい視線を感じた。
「他のお客様の迷惑になるので…」と店主。
気味が悪く適当に理由をつけ早退した。
帰宅すると母が祝儀袋にお札を包んでいる所だった。
「しわくちゃ過ぎるだろ。流石に失礼だって」と指摘するも母は目を丸めた。
「古札に繁栄の英気が宿るのよ。新札の方が失礼よ」と一蹴された。
俺はこの世界で常識人となった。腑に落ちないが。
冴えない現世の自分と決別し、この世界線の特性を活かして再スタートするんだ。
とは言うものの突出した違いがない。普段通り週末を過ごし、代り映えのしない月曜を迎えた。
騙された気持ちでネクタイを締め、足取り重く予定されていた商談へと向かった。
「どういうつもりだね。君のその格好は」
参加メンバー全員が私服で、スーツ姿は自分だけだった。
「いや普通に…」取り付く島もなく帰された。
切り替えようと、昼食にラーメンを食べるも他の客らから厭わしい視線を感じた。
「他のお客様の迷惑になるので…」と店主。
気味が悪く適当に理由をつけ早退した。
帰宅すると母が祝儀袋にお札を包んでいる所だった。
「しわくちゃ過ぎるだろ。流石に失礼だって」と指摘するも母は目を丸めた。
「古札に繁栄の英気が宿るのよ。新札の方が失礼よ」と一蹴された。
俺はこの世界で常識人となった。腑に落ちないが。
SF
公開:25/04/22 18:13
まずは自分が楽しむこと。
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